はじめての持株会社持株会社手続き

持株会社を設立するにあたっての手続き

※さらに詳しい説明が見たい方はこちら»

持株会社を設立するには、
①会社分割(抜け殻方式)による持株会社化
②株式移転&会社分割による持株会社化

の2つがあります。

各手続きにあたっての注意事項

株主総会は必要?
①では受け皿会社として子会社を設立した後に、会社法上の会社分割を行うため、株主総会の特別決議が必要となります。
②でも会社法上の株式移転と会社分割を行うため、株主総会の特別決議が必要となります。
許認可は引き継がれる?
特に①では事業部門を下ろすために関連する許認可が承継できるかが問題となります。貨物利用運送業や理容業等は届出ることで承継が可能です。しかし宅建業や建設業等は承継ができないため、別途許認可を取得する必要があります。
従業員の雇用条件や社会保険の手続きは?
会社分割により従業員を異動させる場合には、労働契約承継法により同様の雇用条件で雇うことが可能ですが、単なる転籍での異動であれば当然には承継されません。また従業員の異動後には雇用保険や社会保険等の手続きも必要となるため、忘れずに手続きを進める必要があります。
債権者には知らせる必要がある?
会社分割という手法を適用するため、債権者保護手続きを経ないといけません。金融機関や重要な仕入先等には事前に持株会社を設立する経緯や目的を説明しに行くことで、スムーズに持株会社を設立することができます。
上場企業での開示手続きは?
また、上場企業では、①では会社分割に関する適時開示等が必要となり、②では株式移転および会社分割に関する適時開示等、新設・持株会社の上場手続き(テクニカル上場)が必要となります。
税務署や関連する役所に税務届けは必要?
新しく会社を設立しますので、期限内に開業届等を提出する必要があります。特に大事な届出は青色申告の承認申請です。設立後3ヶ月以内(3ヶ月より先に事業年度が終了する場合には事業年度終了の日まで)に提出しないと、青色申告の特典を得ることができません。
漏れがあったらダメ!
上記は持株会社化のための手続きの一部です。細かい手続きを含めると非常に多くの手続きがあり、また関連法令や専門となる分野も異なります。持株会社化を検討するに当たっては、細かいところは無視をして網羅的に広い視野で判断すれば問題ありませんが、実際の手続きでは一つ漏れがあったために先の手続きに進まなかったり、事業を開始することができないこともあります。人事労務なら総務部、税務会計であれば財務部(経理部)、営業の許認可等は営業部・・・等必ず周りの部署とも連携をして実行をすることが大事です。

手続きの概要

持株会社を設立するため手続きには、法務関連の手続き、税務関連の手続き、労務関連の手続き、株価対策関連の手続き、開示関連の手続き、その他の手続きの6つの手続きがあります。

それぞれの手続きを進めるにあたっての基本的な考え方は以下の通りです。

分類 基本的な考え方
法務 予定する効力発生日を踏まえたスケジューリングが欠かせない
税務 期限以内に漏れなく届出書を出さないと優遇措置を受けられない
労務 在籍している従業員に不安を与えないことに配慮する
株価 換金性の乏しい非上場企業の株式の評価には多くのアプローチがある
開示 上場企業では、ステークホルダーへの重要な情報源として開示が求められる
その他 組織再編に関連して追加の手続きが必要となる場合がある

以下のセクションでは6つの手続きについて簡単に説明します。

法務関連手続き

法務関連手続きでは、効力発生日前後の必要な手続きを漏れなく抑えて、効力発生日から逆算してスケジューリングをする必要があります。

税務関連の手続き

税務関連の手続きでは、届出書や申請書等の提出期限に注意して、漏れなく提出することが必要となります。なお、提出期限については、提出期限が厳格に定められているものと「速やかに」提出すればよい(期限が定まっていない)ものがあります。

労務関連の手続き

労務関連の手続きでは、組織再編前後で手続きが必要になります。労働契約や就業規則等をどのように変更し、それにより各人がどのような影響を受けるかを早い段階で説明し、正確な理解を促すことが重要です。

株価対策関連の手続き

株価対策関連の手続きでは、交換比率や合併比率、のれん代や資産の評価、株式の評価額や端株対策等に影響が出ます。これらの結果により組織再編の進捗が遅れる場合や、そもそも実施しない場合もありますので、事前の対策が重要となります。

<非上場株式評価手法>

財産評価基本通達による評価方法(相続税評価額)
純資産価額方式
類似業種比準価額方式
併用方式
配当還元方式
※相続税法、所得税法、相続税法における時価に相違あり
財産評価基本通達以外の評価方法
DCF法
収益還元法
類似会社比準価額式
配当還元法
ゴードン・モデル
その他

開示関連の手続き

開示関連の手続きでは、組織再編を行うと投資家の所有する株価等に影響を及ぼすおそれがあるためステークホルダーへ情報を開示する必要がある。また、会社の担当者等はインサイダー取引に該当しているかどうかの検討も重要となる。

<関連する法令と開示書類等>

法令等 開示書類等
会社法 連結計算書類 計算書類 等
金融商品取引法 有価証券報告書 臨時報告書 訂正報告書 等
証券取引所規則 適時開示情報 等

その他の手続き

その他の手続きでは、許認可等を代表に持株会社を設立後の営業活動に影響を及ぼすものが存在します。そのためこれらの事項についても事前に検討をすることが重要となる。

<その他の項目>

  • 許認可
  • 銀行口座
  • 不動産登記(所有権・抵当権等)
  • ほふり(証券保管振替機構)
  • 会計税務処理の詳細

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