持株会社と持株会って違うの!?
持株会社と持株会を混同してしまっている方を度々見受けられます。その違いについてご紹介したいと思います。
持株会社とは、いわゆるホールディングス会社のことを指し、会社の形態として純粋持株会社と事業持株会社という2つの形態があります。
純粋持株会社とは、親会社が自ら事業を行わず、株式の所有により子会社の事業活動を支配する会社をいいます。
事業持株会社とは、子会社の株式をもちつつ、自ら事業を行う会社をいいます。
一方、持株会とは、持株制度により金銭を拠出して、会社の株式を取得する組織をいいます。
持株制度として、従業員持株会、役員持株会、取引先持株会などがあり、ここでは、イメージしやすいように従業員持株会(組合方式)で話を進めたいと思います。
従業員持株会とは、従業員の福利厚生や経営参画の醸成を目的として持株会という組織を会社がつくり、規約等により要件を充たした従業員が組合員になります。子会社の従業員も組合員になることができます。
持株会社も従業員持株会も株式所有する点では同じですが、持株会社は“会社”として事業をおこない営利活動することを目的としてつくられるのに対し、従業員持株会は、“組合”として従業員の福利厚生などを目的としてつくられる点で異なります。また従業員持株会は定款や登記手続きが不要になります。
持株会社をつくりたいのか?持株会をつくりたいのか?
いずれも目的を整理し、事前に構想を練った上でつくる必要がありそうですね。
また持株会社、持株会に似たような言葉で、持分会社という言葉もあります。次回は、持株会社と持分会社の違いについて、紹介したいと思います。
(執筆:眞船)