テクニカル上場②~何から始めるか?~
上場会社において、種々の検討の結果、持株会社化にあたり株式移転の方法で進めることの方向性(=テクニカル上場)がみえてきた場合に、具体的に何から始めればいいのか?という相談を受けることがあります。
テクニカル上場にあたっては、経営陣の意向などを考慮して、ターゲットとなる再編日が設定されているため、そこから逆算してスケジュールを組むことが必要になります。
また、不特定多数の株主が存在する上場会社では、実務上の手間などもあるため、臨時株主総会を開催することは避けることが多く、こうした組織再編などの議案については、定時株主総会の決議事項とすることが一般的です。
例えば、3月決算の会社においては、6月の定時株主総会で持株会社化への移行に関する決議を実施し、10月1日又は1月1日付けで株式移転を実行するスケジュールとなります。
こうして組織再編に関するスケジュールの大枠が固まれば、後はそのスケジュールに併せて適時開示、有価証券届出書の提出、取引所の審査などの重要なアクションを検討していくことがポイントとなります。
(執筆:近藤)
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