(株式交換・株式移転)米国株主がいる場合

合併・株式交換・株式移転等は米国規制に要注意

合併・株式交換や株式移転等の組織再編の検討を行われている際、もし既存株主名簿の中に、米国に株主がいる場合は注意が必要です。

 

もし、米国株主が存在する場合に組織再編を行うことによって米国株主に株式の割当てが行われる場合は、SEC(Securities and Exchange Commission)と呼ばれる米国の証券取引へ監査済みの財務諸表等の「Form F-4」の登録を行う必要があるケースがあります。

Form F-4 ですが、具体的には、適用する会計基準は米国会計基準かIFRSによる財務諸表に監査法人の監査を受けた上で登録する流れが想定されます。このため、これまで米国会計基準やIFRSの財務諸表等の作成を行っていない場合は登録資料の作成準備にとんでもなく時間とコストがかかり、再編を進める上で大きな負担となります。

 

10%ルール

上記のような場合でも米国株主が10%以下である場合、免除規定が設けられており、このForm F4 を提出を行わなくても良いケースがあるといわれています。ただし、免除規定の適用にあたっては、SECに対して組織再編に関して株主総会招集通知やプレスリリースなどを英訳して提出する必要があるといわれています。

 

米国に株主が存在する場合に株主に対して割当てを行うような手続(合併や株式交換・株式移転)を行う場合は事前に証券会社や、監査法人、国際弁護士といった専門家への相談を行いながら進めていくことが必要です。

(執筆:武部)

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更新日:2019.12.25 , ,  タグ: , , ,

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